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デザインを感じる旅 *ストックホルム編*

6月中旬、「北欧3カ国デザインを感じる旅」に行って来ました。8日間の日程でストックホルム、ヘルシンキ、コペンハーゲンと3つの首都を巡り、建築やインテリア、デザイン小物などにフォーカスした人気のツアーです。今回はストックホルムの建築の話題です。

皆さんは北欧の建築物にはどんなイメージをお持ちでしょうか?多くの方が、シンプルとか機能的とか雰囲気が良いというイメージを持っているのではないかと思います。今回、ストックホルムの市立図書館に行ってきました。設計者はグンナール・アスプルンド。近代北欧建築の巨匠といわれている方です。

ストックホルム市立図書館

ストックホルム市立図書館

中に入って圧巻なのは、すべてが円形にレイアウトされた三層のメインの書庫です。そもそも円形の建物に我々日本人はあまりなじみが無いと思いますが、なぜ円形にデザインしたのか?建物自体は円形のドームが上にありますが、ベースは四角です。冷静に考えると縦横に本棚を配置したほうがスペースを有効に使えるのでは??とつい思ってしまいます。

すべてが円形にレイアウトされた三層の書庫

すべてが円形にレイアウトされた三層の書庫

しかし、これは図書館として使われるという用途を重視した、実用的なデザインという面も持っているのです。図書館でまず始めにやることといえば、目当ての本を探すことですが、探しているジャンルの本棚が見当たらないということを経験された方も多いと思いますが、この円形の書庫であれば、中心からすべての本棚が見えるので、目当ての本棚を探すことがとても簡単にできるのです。ホントに実用的ですね!

天井にはたくさんの窓、壁は雲をイメージ

天井にはたくさんの窓、壁は雲をイメージ

天井のドームにはたくさんの窓があり、壁は雲をイメージした漆喰で塗装されています。3層360度本に囲まれているので閉塞感がありそうなものですが、開放感のある天井のおかげで内部はとっても居心地のよい空間になっています。図書館には長い時間を過ごす人もいるので、利用者にとっては居心地のよさも重要なポイントになります。非常に特徴的なデザインですが、奇抜ということではなく、図書館に求められる機能を見事にクリアした建築デザインとなっているわけです。

・・・いやぁ、ホントすばらしい、ウチの地元にもこんな図書館があれば・・・。

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