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アイスランド人の名前には名字がない?!

2012年2月24日に大阪で行われた、「国際親善試合、キリン・チャレンジカップ」は
ご覧になったでしょうか。

結果は、3-1の日本の圧勝でしたが、アイスランドは予想以上に動きが良かったですね。
また、アイスランドMFソルステインソン選手が「ハンドスプリングスロー」を見せてくれる等、
サッカーの試合としても面白かったです。

特に、この「ハンドスプリングスロー」ですが、私がサッカー少年だった小学生時代には
憧れの「技」でしたので、テレビを見ながらドキドキしてしまいました。

ところで、私もこの試合をテレビで友達数名と一緒に観戦しましたが、
その友達の一人がある質問をしてきました。

「アイスランド人の名字は、○○ソンしかないの?」というのです。

確かに実況のアナウンサーは、パスが回るときに名前を言うのですが、ほとんどの人が
「○○○○ソン」という名前でした。
今回の来日選手リストを見るとなんと、すべての選手の名字は「ソン」で終わっておりました。

実は、アイスランド人には、一般的に名字が無いのです。
それでは、アイスランド人の名字(に当たる部分)はどのようになっているのでしょうか。

この名前は、実は父親の名前に男性であれば、「-ソン」(son)/息子の意味)をつけ、
女性であれば、「-ドッティル」(dóttir/娘の意味)をつけます。
いわば、「だれだれの息子」や「だれだれの娘」と言う「名前」がついていることにより、
父親が誰かが分かるような仕組みとなっているわけです。
ですので、同じ家族でも、男性、女性が違えば名字も変わるということになります。

例えば、アイスランド人で有名な歌姫・ビヨークの本名は、
Björk Guðmundsdóttir(ビョーク・グズムンズドッティル)ですので、
父親の名前は、「グズムンドゥル」さんと言うことになります。
ですので、少なくとも日本や他の国の様な名字ではないということになります。
とは言っても、国際結婚で生まれた子供等の理由のある一部の人は、
名字がついている人もおります。

また、アイスランドでは名字で呼ぶ習慣が無いため、どんな人へでも
ファーストネームで呼ぶのが普通となります。
たとえ、公式な場所や非公式な場所を問わず、
アイスランドの大統領や首相への呼びかけでさえもファーストネームが普通です。

ですので、本当にアイスランドの文化を知っているアナウンサーであれば、
ファーストネームで呼ぶのが普通だったのかもしれませんね。
少なくとも、アイスランドの慣習では・・・。

アイスランドの文化は奥が深くて面白いですね♪