フィンランドでは2代目の女性首相誕生
フィンランドでは6月22日に国会の指名と大統領の任命を経て歴代2代目の女性首相が誕生しました。これに先立って、6月13日にラハティで開催された中央党の全国党大会で女性の党首が選ばれました。当時行政・自治大臣、ヘルシンキ市議会議員のマリ・キヴィニエミ(41才)が競争相手の男性候補3名を制して、マッティ・ヴァンハネン党首の後継者に選出されました。マリ・キヴィニエミ内閣、現内閣では国会の承認を得て、中央党の党首が自動的に首相になりますので、少なくとも来年4月に予定されている総選挙までは首相のポストに就くことができます。以前同じ政党のアンネリ・ヤーッテーンマキ(現欧州議会議員)が68日間と短命ながらも初代女性首相を務めました。
マリ・キヴィニエミ党首はセイナヨキ出身、ヘルシンキ大学政経学部卒、現在、ヘルシンキ市に籍を置いていて、シベリウス公園のすぐ近くにご主人(再婚)と二人のお子さん(生来嫡出子)と暮らしています。
日本の鳩山内閣と同じように、政治献金などの問題で前内閣と中央党に対する国民の支持率は低迷していました。こうした事態を打開するために今回の全国党大会で中央党も党内の主要ポストの刷新を図ったものといえます。
フィンランドでは、現大統領が女性のタルヤ・ハロネン、国会議員の定数200名中、女性の国会議員は80名(40%)を、現内閣の閣僚(首相も含めて)20名中、女性の閣僚は11名を占めています。1906年にフィンランドでは普通選挙(その当時は男女とも24歳以上)が施行され、フィンランド人女性は欧州で初めて普通選挙権を、さらに世界で初めて被選挙権を取得し、翌年の1907年には19名の女性の国会議員が誕生しました。
このままでは、フィンランド人男性はマルテイ・ツルネン(本名マルッティ・トゥルネン)参議院議員のように日本へ行って帰化して後、日本の国会に立候補しなくては国会議員になれなくなる日がくるかもしれません。
投稿日時:2010 年 6 月 28 日1:23 PM
カテゴリー:フィンランド,現地レポート
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(宮澤豊宏)