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フィンランド国鉄VR&ロシア鉄道会社OAO RZD アレグロ(ALLEGRO)紹介

アレグロ(ALLEGRO)は2010年12月12日からフィンランドのヘルシンキとロシアのサンクトペテルブルク間の国際列車として運行を開始しました。フィンランド国鉄(VR)社とロシア鉄道会社(OAO RZD)が折半で出資した合弁事業会社カレリアントレインズ社によって運行されています。アレグロの運行開始に伴い、従来この区間を運行していたフィンランド国鉄のシベリウス号とロシア鉄道会社のレーピン号は運行を中止しました。一方、フィンランドのヘルシンキとロシアのモスクワ間の国際列車トルストイ号は従来どおり運行を継続しています。

ヘルシンキ駅に停車中のAllegro

ヘルシンキ駅に停車中のAllegro

現在、毎日4往復していて、ヘルシンキ発が6:00、10:00、15:00、19:00で、ヘルシンキとサンクトペテルブルク間417kmの所要時間が3時間36分、停車駅はフィンランド側がヘルシンキ、パシラ、ティックリラ、ラハティ、コウヴォラ、ヴァイニッカラ、ロシア側がヴィープリ、サンクトペテルブルクのヘルシンキ駅。

Allegro の食堂車

Allegro の食堂車

最高運転速度220km/hのアレグロの振り子式車両はアルストム・トランスポート社製。フィンランド国内用の高速鉄道車両ペンドリーノの改良型で、冬季対策が強化され、複電圧仕様の設備を持つ交流直流両用電車。高速鉄道用の新線を建設したのではなく、在来線の曲線部の補正や線路の補強等により高速鉄道の運行が可能になりました。

Allegro のエコノミークラス車内

Allegro のエコノミークラス車内

フィンランド・ロシア間の往来では査証が必要ですが、スピードアップを図るためにパスポートや税関の手続は列車内で行われます。さらにフィンランドとロシアでは鉄道用電化区間の電圧、電流とも異なっていますが、アレグロは複電圧交流直流両用仕様の設備を持つため、従来とは異なって国境で電気機関車の付け替え作業をする必要がありません。

Allegro の先頭車両

Allegro の先頭車両

アレグロは定員38人の食堂車を含めて7両編成で、座席は全部で342席+2席(身体障害者用)、うちビジネスクラスが48席、エコノミークラスが296席。編成中には通常の座席のほか、ベビーカースペース、子供用プレイスペース、ペット同伴者用スペース、バリアフリー設備が設けられています。

Allegro の先頭部
Allegro の先頭部

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