­

世界一美しいトレッキングに参加して(2010.8.4-8.13)

日本ではフィンツアーただ1社がこのトレッキングを2007年から毎年実施している。
北欧を知り尽くし、現地ネットワークがあるフィンツアーだからこそ出来る。

スタート地点のニッカルオクタ

スタート地点のニッカルオクタ

今年は過去3回とは違い安定した天候に恵まれ、歩きやすいトレイルを堪能した。
スタート地点のニッカルオクタから19キロ歩いて最初のテント設営地、
ケブネカイセ山小屋までは白樺やヤナギの木々を従えてのトレッキング。
2日目、28キロ歩いて汗と疲れを癒してくれる待望のサウナが待っているセルカ山小屋だ。
サウナで火照った体を自然の小川でクールダウン。
これまで見たことないような空一面優しいピンク色に染まる夕焼けに照らされながらテントで熟睡。

サウナよ有難う

サウナよ有難う

トレッキングも後半に突入し、3日目は27キロ歩くとサウナがあるアレスヤウレ山小屋だ。
目の前に広がる大きな湖を見ながらのサウナは気分爽快。
徐々に標高も低くなり再び木々が現れ、4日目はアビスコのゴールを目指す。
ゴール地点は先に到着している国を越えたトレッキング仲間が拍手や口笛でやんやの喝采を浴びせて無事のゴールを祝してくれる。
この瞬間がたまらなく清々しい気分にしてくれ、来年またこの場に戻ってこようという気にさせてくれる。

キルナではパンフレットには記載できないが、国立宇宙物理研究所で活躍している日本人研究者のお宅訪問も実施。宇宙のことを日々研究しているので当然オーロラにも詳しい。

フェールラーベン・トレッキングの歩行距離は110km、高低差600m、テント設営はじぶんのすきなところにOK。テント、寝袋などは自分で担いでいかなければならないが食料、ガス、エネルギー食は主催者側からの供給がある。トイレは山小屋毎に設置あり。
更に大事な飲料水はトレイル1-2キロ毎にバクテリアの心配ない融雪水が勢いよく流れていることだ。これによって余分な重さを携行しなくてすむ。
有名な「王様の散歩道」は“高速道路”“銀座通り”などと言われて、地元の人たちはもとより世界中のハイカーに人気のあるトレッキングコース。高低差も少なく、高山植物も楽しめる易しいコースだ。

可憐な花

可憐な花

来年2011年は8月5日がフェールラーベン・クラシック初日を迎える。
エントリー枠申し込みは10月から。フィンツアーは10人分の参加枠を用意する。
興味ある方はお早めにご連絡を。
また、2007年から毎年参加しているスタッフから希望者に詳しい現地事情の説明会を予定している。

この光景の下、思いにふける

この光景の下、思いにふける

フェールラーベン・トレッキングを快適にするためのポイント。
1)バックパックのトータル重量は最大15キロまでにする。
2)バックパックを背負った歩行トレーニングはしっかりする。
3)雨具やヘッドランプを用意する。
4)サンダル、速乾機能がある手袋を用意する。
5)甘いものやおやつの携行食を用意する。
6)体調をこのトレッキングに合わせて調整する。

スピッツベルゲン 氷河トレッキング

準備をと整えて、いよいよ氷河トレッキングに出発。 ロングイヤービーエンの中心から南側の山方向へ行くとニービュエンに着きます。このあたりの炭鉱が栄えた頃に炭鉱夫たちの宿泊施設があったところ。現在はゲストハウスに改装され、夏の観光シーズンは大賑わい!
ツンドラ大地のフカフカの地面を歩き、少しづつ山登り、山の斜面途中の廃墟の炭鉱跡までは、なんとなく道があるから歩きやすい。

ふかふかのツンドラを歩いて氷河へ出発

景色がおかしいな・・・そっか、樹木がない、低木すらない、可憐な高山植物がわずかばかり咲いているだけなんだ。突然トナカイの骨が目の前に横たわっていてびっくり、シロクマに食べられたの?とガイドさんに聞くと、そうではないらしい。草すらあまり育たないこの地では、トナカイの餌は本当に少なく、冬に雪を掘ってわずかな枯れ草の残りを食べようとするけれど、瓦礫の細かい破片を一緒にかじって歯が折れてしまう、するともう草も食べられなくなって餓死しまうそうだ。大自然の厳しさを目の当たりにした思いだった(涙)。

可憐なお花

かわいそう・・・トナカイの骨

そして、あっという間に足場は瓦礫だらけ、トレッキングを楽しむなら足首まである完全防水のかなり本格的なトレッキングシューズを用意することをお忘れなく。かくいう私もMERRELLのトレッキングシューズを購入!重?い、かさばる?、と思いながらも、ここまで来たらありがたさを実感!用意しといてよかった。

まだ元気、でも足元は瓦礫だらけ

念願の氷河に到着!ここで少し休憩して元気を回復。足元は滑りやすいけれど氷河の上を歩いているなんて感動的、ここまでの登りの疲れも一気に吹き飛び、氷河の割れ目を飛び越えて快調に進んで行く、何しろ木も草もないから、やたらと遠くまで見渡せます。

いよいよ氷河の上を歩いて渡る、ひゃっほー♪

写真前方、右側に見える山頂を目指して歩いて行くけれど、氷河が終わると再び登り、気温は氷点下。

涼しいよ、あれっバッテリーがおかしい・・・

ここでカメラのバッテリーがアウト(以降文章のみでお許しを)。道なんてまったくない上に堆積物と雪でズボズボと足がもぐり登りにくい! さらに雪がパラパラ降ってきて、いよいよ頂上への急で狭い瓦礫の尾根を進む頃には視界がかなり悪くなり、こんなところにシロクマがでてきたらパクッと食べられちゃうなと、猟銃を持った地元ガイドのお兄さんが頼もしく見えてきた!柵なんてないし瓦礫はグラグラ歩きにくいし、万が一足を滑らせたら大変。849mのトロールスタイネン山頂に到達した頃には雪やコンコン♪広大な360度のパノラマの景色を見ながらサンドイッチをほおばる!はずが、雪の中で凍えながらサンドイッチをほおばる!これはさすがに寒かった、早々に切り上げ下山することに。ここで、ツルツルのポンチョがお役立ち!お客様のお1人がすかさず荷物からポンチョを取り出し、ソリの要領で一気に滑り降りて気持ちよさそうでしたが、慣れない方は真似しないように!スピードがついて氷河の割れ目に転落なんてことになったら恐ろしいことでございます!

最後のお楽しみは化石探し!へラース氷河とロングイヤー氷河の交わる部分では、主に植物の化石が数多く見つかります。こんなに手軽に化石って転がっているの??とおどろきます!雪の中でひたすら瓦礫を裏返したり、しばらく無言で化石採掘に没頭。ミニハンマーと汚れてもいい軍手を持参すればよかった。結構簡単に沢山ころがっているけれど、何しろ石は重いので持ち帰るにも限度がある。手ごろで形のいい気に入ったものにこだわるときりがないからほどほどに。ここからは麓のニービュエンまであっという間というわけで、普段山登りをしていない私でも、少しばかりの根性があれば、7時間の氷河トレッキングはけっこう楽しむことができました。お天気がよかったら最高だっただろうな・・・来年も来ようっと!

スピッツベルゲン 35℃猛暑から0℃の世界へ

北緯78度ノルウェー本土からバレンツ海を一路北極をめざし旅すること約20時間、スヴァルバール諸島へ行ってまいりました!この夏は猛暑でバテ気味だったけれど、いきなり0℃はどうなんだろう?暑いのと寒いのどっちがいいのかな・・・と想像しながらノルウェーオスロ空港到着。乗り換えの出発ゲートへ向かうと1箇所だけゴッツイ、トレッキングシューズとリュック、あきらかにビジネス路線や都会行きと違う服装の人たちが・・・成田空港を出るときには、ホントにこんなの着るの??と思いながら暑いのを我慢して持ってきた冬の衣類、ふむふむなるほど。そして、いよいよ眼下にスヴァルバール諸島が見えてきました、ワクワク!

スヴァルバール諸島が見えてきたワクワク

8月12日お盆に冬の服装だ

スヴァルバール諸島の最大の島がスピッツベルゲン島、そして町の名前がロングイヤービュエンです。
飛行機を降りるとさむっ!ロングイヤービュエン空港に入ると、さっそくシロクマくんがお出迎えしてくれます。

シロクマくんがお出迎え

ホテル到着は真夜中なのに昼間とまったく同じ明るさにビックリ!

真夜中の0時

さて2日目は、氷河と炭鉱の町を見学、終日クルーズにお出かけです。
まずは救命胴衣の着用デモンストレーション。

救命胴衣のデモンストレーション

イースフィヨルドを抜けて氷河の近くまで迫ります。

海に流れ込む氷河

船長さんが氷河の氷を海から拾って、オンザロックで乾杯!ジュースもあるので飲めなくてもご心配なく。
続いて氷河を眺めながらのランチは最高ですよー。

氷河を眺めながらランチ

続きはまたね、涼しそうな添乗レポートでしょ。