­

デザインホテル紹介 ラディソンSASロイヤル(コペンハーゲン)

コペンハーゲンのロイヤルホテルと言えば、20世紀の巨匠アルネ・ヤコブセンが建築やインテリア、家具、照明、ドアノブ、カトラリーに至る細部までデザインを手がけたことで有名です。

美しい曲線を描くロビーの螺旋階段は、当時の最新技術をもって作られたそう。

美しい曲線を描くロビーの螺旋階段は、当時の最新技術をもって作られたそう。

誰もが目にしたことがあるであろう「エッグチェア」、「スワンチェア」や「AJカトラリー」などの名作は、ロイヤルホテルのためにヤコブセンがデザインしたものです。

客室は幾度か改装を繰り返し、メープルの木目を基調とし、明るく快適になっています。
ヤコブセン・デザインのスワンチェアとロイヤルランプは全ての客室に設えられています。(2009年9月現在)

スタンダードルーム

スタンダードルーム

今も建築当時のオリジナルデザインが残るのは606号室ヤコブセン・スイートだけ。
ブルーグレーのミッドセンチュリーのモダン・デザインにどっぷりとつかることができます。
写真後ろの涙のしずく型の「ドロップチェア」は、現在は作られていない大変貴重なものだそうです。
(私は一番好きなのですが。)

ヤコブセン・スイート 606号室

ヤコブセン・スイート 606号室

いろいろと説明しましたが、実は私、まだロイヤルホテルには泊まったことがありません。
でもとても印象に残っているエピソードがありますので、ここに記しておきたいと思います。
旅行中、自由時間に北欧デザインに興味があるお客様と、ロイヤルホテルのロビーにお邪魔することがあります。
何と言ってもヤコブセン・デザインを間近に感じることができるし、ロビーにだけなら誰でも入れますからね。
とはいっても高級ホテルなので迷惑にならないよう、大きい声で騒いだりせず、少し椅子に座らせてもらって写真を撮ったり、時計やランプを眺めて「へー」とか「ほー」とかため息をついて、「どうもお世話になりました」と10分ほどで失礼しています。

が、昨年のある日、帰ろうとしたときにドアマンの青年に声をかけられました。
「他のお客様の迷惑になるので今後はやめてください、とか言われちゃうのかな」とドキッとしましたが、そのドアマンはなんと私たちに「Royal Hotel」というヤコブセンとロイヤルホテルの関わりについて説明したパンフレットを一人ずつ手渡してくれたのでした!
宿泊客でもない、レストラン利用もしていない私たちに…。
きっとヤコブセン・デザインに興味しんしんという私たちに、何かしてあげたいと思ってくれたのかもしれないですね。
一流ホテルは働いている人も一流なんだなぁ、と非常に感銘を受けた瞬間でした…。

ロビー設置のスワンチェア

ロビー設置のスワンチェア

ヤコブセン・スイート(606号室)及びラディソンSASロイヤルホテルのホテル料金はお問い合わせください。
北欧3ヶ国デザインを感じる旅』2009年10月11日(催行間近!!)ではラディソンSASロイヤルホテル(スタンダードルーム)指定!
スペシャル企画です!

フィンツアー デザイン・雑貨関連情報

スウェーデンが出てくる少女漫画

20代も後半になって、大きな声で言うのはちょっと恥ずかしいのですが、少女漫画が大好きです。
趣味を兼ねて、北欧が舞台になっている(もしくは北欧が出てくる)漫画をご紹介します。
今日はスウェーデン編。

私の蔵書たち

私の蔵書たち

まずは大傑作!池田理代子作『ベルサイユのばら』
オスカル様が亡くなる場面はじめフランス革命が起こる後半は、何回読み直しても涙と鼻水が止まりません。
「ベルばら」で北欧と言えば…マリー・アントワネット様の愛人であったスウェーデン人貴族のハンス・アクセル・フォン・フェルゼン!
今思えば、私が人生で初めて出会ったスウェーデン人でした。(笑)
でも私は貴族なのにも関わらず、民衆に味方するオスカル様が好きだったので、常にマリーと守ろうとする王党派のフェルゼンはあんまり好きじゃなかったんですよねぇ…。
大人になった今読み返すと、ヴァレンヌ逃亡が失敗したあとに、命の危険をかえりみずにマリーの監禁されているテュイルリー宮殿に忍び込むところなんかはとても切ないのですが。
「ともに死ぬために戻って参りました…あなたの忠実な騎士にどうぞお手を…。」
(バスティーユ陥落後、フランス貴族たちがマリーたちを見捨てて亡命していくなか、フランスに戻ったフェルゼンの名台詞です、ううう泣ける。)

続いては少女漫画界の女王、一条ゆかり作『有閑倶楽部』
聖プレジデント学園に通う超セレブ高校生たち6人(有閑倶楽部)が大活躍するアクション少女漫画(?)です。
有閑倶楽部きってのプレイボーイ(古い)、美童グランマニエはスウェーデン大使の息子で、スウェーデンの血をひくクォーター。
美童は主人公なので当然毎回出てきますが、スウェーデンが舞台になったのは2巻収録の「PART9 」一回だけ。
1コマ目にガムラスタン(旧市街)らしき風景が。
しかしながら美童の故郷、スウェーデン…主人公の一人、剣菱財閥の娘、剣菱悠里に「雪ばっかりで遊ぶところがない」みたいなこと言われちゃっています。
雪のスウェーデンもとってもきれいなんですけどねー。
有閑倶楽部は忘れたころに集英社の「コーラス」で不定期連載されるので、次回作が待ち遠しいです。
最近はちょっとスケールが小さくなっている気がするので(不況だから?)、昔のようなスケールの大きい話も読みたいなぁ。

フェルゼンも一条ゆかり先生も見たかもしれない景色 (Photo by: Richard Ryan - Stockholm Visitors Board)

フェルゼンも一条ゆかり先生も見たかもしれない景色 (Photo by: Richard Ryan - Stockholm Visitors Board)

また虹…今度はシリヤラインの船上から!

大きすぎてファインダーにおさまりませんでした!

大きすぎてファインダーにおさまりませんでした!

最近虹づいている私…。
先週、またまた遭遇してしまいました!

シリヤラインはストックホルムとヘルシンキを結ぶ大型客船。
先週の「デザインを感じる旅」の添乗では、ストックホルム?ヘルシンキ間の移動にこの船を使いました。
青空の下、アーキペラゴと呼ばれる小さな島々のすき間を抜けるように船は進んでいきます。
この日、出航時にはあいにくの雨。
デッキにあるガラス張りの待合室でぼんやりしていると、やがて雨が止み、雲の隙間から青い空が。
「晴れてきましたね?」なんてお客様と話していると、一人のお客様から「あ、虹!!」という声。

それまでは「お腹…すきましたね」、「なんだか眠くなってきちゃいましたね」なんてぼんやりした会話を交わしていた私とお客様。
でも虹がかかっているのを見た瞬間「すごい!きれい!写真撮らなきゃ!」とテンション急上昇で、待合室から走り出していました。
(いつも思うのですが虹を見たときのテンションの上がり方は、オーロラを発見したときのそれとすごくよく似ています。とにかく興奮してしまうのです…。)

今回の虹は結構長い時間、姿を保ったままで、時に二重になったり、濃くなったりして薄くなったりして、消えていきました。
虹を見つけたあたりから、待ち合わせたわけでもないのに引き寄せられるように私たちのグループが全員集合。
このあたりから皆さん、距離が近くなっていい感じになっていった気がします。
何もさえぎるもののない海の上、緑の島々と大きな大きな虹…お客様の笑顔も見れて、とても幸せな時間を過ごすことができました。

二重にかかった虹!

二重にかかった虹!

雲のしたにうっすら虹のはじまる場所が見えます

雲のしたにうっすら虹のはじまる場所が見えます