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ノーベル賞

毎年12月10日はノーベル賞の授賞式。
昨年は日本人が4人も受賞したので、なんだか誇らしい気持ちになりました。
物理学賞、化学賞、生理学・医学賞、文学賞、経済学賞はストックホルムのコンサートホールで、平和賞はオスロ市庁舎で授賞式が行なわれます。

ストックホルムでの受賞者の滞在には最高級ホテル「グランドホテル」のスイートルームが用意されています。
恒例のストックホルム大学での講演や大学主催のパーティ、会食会など、滞在中は息つく暇もないスケジュールだそうですよ。

授賞式のあと、ストックホルム市庁舎でノーベル財団主催の晩餐会が行なわれます。

ストックホルム市庁舎

ストックホルム市庁舎

ノーベル賞と同じテーブルセット

ノーベル賞と同じテーブルセット

晩餐会にはスウェーデンの王様カール16世、シルビア王妃も同席し、豪華なディナーを楽しみます。
昨年は物理学賞を受賞した小林誠さんがスピーチを披露したそうです。
2008年のメニューは、舌平目とスウェーデン産の魚介類フェンネルとディルぞえ/ノーベルロール(パン)/子牛のヒレ肉と季節の野菜、ポテトのテリーヌ/ポワール・ベル・エレーヌ(洋ナシのケーキ)/各種ワイン。
おいしそう??!!
メニューは毎年12月10日まで極秘。
今年はどんなメニューになるのか、今頃シェフが知恵をしぼっているところでしょう。

晩餐会のあとには舞踏会があります!
でも日本人にはなかなかハードルが高いもよう・・・。
昨年の小林誠氏、益川敏英氏、下村脩氏は辞退されたそうです。

イタリアの広場をイメージした青の間

イタリアの広場をイメージした青の間

金ぱくのモザイクがまぶしい黄金の間

金ぱくのモザイクがまぶしい黄金の間

今年はオバマ大統領がノーベル平和賞を受賞するとのこと、大変な話題になりましたね。
賛否両論ありますが、この受賞が良い意味でプレッシャーになれば良いと思います。

⇒フィンツアーではストックホルム市庁舎でのノーベルディナー手配も承っております。
 今年の12月初旬までは小林さん、益川さん、下村さんが食べたものと同じ2008年のディナーを召し上がることができます。

デンマークデザインは地球を救うか

CPHにある北欧最大のデザイン/ブランディング会社「コントラプンクト」の代表、ボー・リンネマン氏による講演会「デンマークデザインは地球を救うか」に行ってきました。
こんとらぷんくと・・・?でざいんぶらんでぃんぐ・・・?地球を救う・・・?
聞きなれない言葉に壮大なテーマ・・・、どんな人のどんな講演か、全くわからないまま席につきました。

コントラプンクトの代表的な作品は、デスクワーカーなら毎日何度も目にするであろうマイクロソフトの現在のロゴ、デンマークを代表する企業、レゴやカールスバーグ、ダンスク銀行の現在のロゴ誰もが目にしたことがあるものです。
レゴやカールスバーグなど、皆が見慣れ、よく知られたロゴのリニューアルデザインは、チャレンジでもあったとリンネマンさんは語っていました。
ダンスク銀行のケースでは、北欧の古い建物にも新しい建物にも、どんな街角でも馴染むロゴ、看板にするのに気を遣ったとも話していました。
しかしコントラプンクトの仕事はロゴタイプのデザインだけにとどまりません。

彼らの代表作品にデンマーク第2の空港、「ビルン空港」がありますが、コントラプンクトは空港内の看板や印刷物に統一して使われるロゴはもちろん、案内表示、スタッフのユニフォーム、そしてインテリアに至るまでほとんど全てのデザインを担当しています。
空港といえば、どの国のどの都市でも似たような雰囲気、画一的な印象ですが、彼らはビルン空港をコスモポリタンな雰囲気を持ちつつもその土地ならではの特色、おもしろみのある空港にしたかったそうです。
チェックインカウンターには地域産の木材を使うなど、原材料にもこだわりがあります。
そしてかわいらしい蜂のモチーフがそこここに。
これは「小さな森と蜂が住むところ」という意味をもったビルンの街になぞらえた、ちょっとした遊び心だそう。
彼らの仕事は、単に物のデザインや造形をするのではなく、ひとつの大きなコンセプトにそって、それに関わる全てをデザインし、その全体によってブランドイメージを作り上げていく、というトータルなものなのです。

さてテーマの「デザインは地球を救うか」という問い。
リンネマンさんは「それには明確な答えを持ちませんが、我々デンマーク人は『個人の尊重』を大事にしています。ひとりひとりが幸せになれるようなプロダクト、イメージをデザインしていけば、大きな意味で地球を救えるかもしれません。」ということをおっしゃっていました。
「個人の尊重」という考え方は、コントラプンクトのデザインに共通するもののように感じました。

デンマークのインシュリンメーカーノヴォ・ノルディスクはコントラプンクトと共に、「Changing the way you see diabetes(糖尿病を変える)」というデザインプログラムを発表しています。
患者さんがいつも「自分は糖尿病だから」と考えずにすむように、という考え方から生まれたプロジェクトです。
1985年、コントラプンクトは日常生活に違和感のないペンタイプのインシュリン注射器「novo pen」をデザインしました。
現在、子供用のカラフルでポップなnovo penもあります。
リンネマンさんは「小さな子供にとって、注射器を持っているのを他の子供たちにからかわれたりするのはつらいことです。」とおっしゃっていました。
持っていてわくわくする雑貨のようなnovo penで、患者さんたちが悲しい気持ちをすることが少しでも減ればいいですね。

コントラプンクト社のホームページ内「OUR WORK」からビルン空港、ノヴォ・ノルディスクなどのブランドイメージをご覧いただけます。

北欧デザインが大人気の昨今、「北欧デザイン」とうたえば中身のないツアーでもお客様は来るかもしれません。
そんな中でフィンツアーは、お買い物ツアーに終わるのではなく、デザインの根底にある考え方にも触れられるようなツアーを作っていきたいな、と考えた一日でした。

※講演内容についてはメモしたものを正確にまとめたつもりですが、私の主観や印象も含まれていることをご理解ください。

⇒『北欧3ヶ国デザインを感じる旅』2009年11月22日(催行間近!)の日程表はこちら。

フィンツアー デザイン・雑貨関連情報

フィスカルスの「Roosa Nauha」(ピンクリボン)キャンペーン商品

去る10月1日は「乳ガン早期発見啓発キャンペーン」で東京タワー(フィンツアーのご近所!)がピンクにそまりましたね。
皆さんテレビや新聞でご覧になりましたか?
(東京タワーホームページで少し写真が載っていました。⇒こちら。)

8月24日の記事でもフィンランドのピンクリボン活動Roosa Nauha(ロウサナウハ)について少し書きましたが、そのときに載せた刃物メーカー・フィスカルスの限定商品が好評でしたので、もうひとつご紹介。

かわいい…?

かわいい…?

ガーデニング用品……というより鍬です。(笑)
鍬というなんとなく土くさい道具もかわいいピンクにそまって…ちょっとミスマッチでおもしろいです。
こちらの商品、アラビアファクトリーのアウトレットショップのフィスカルスコーナーに置いてありました。(今年の8月下旬。)
アウトレットにあるということは、残念ながら売れ残ってしまったようですね。

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